Errorsコレクション

1 つのプロバイダ関連エラーが発生したプロバイダに対して発生するすべての Error オブジェクトを格納します。

* Clear
* Item
* Count


SQLState

(PWS4 IIS4 IIS5)
SQLState — 指定された Error オブジェクトの SQL 状態を示します。

構文

object.SQLState

パラメータ

object Error オブジェクトを指定します。

戻り値

ANSI SQL 標準に準拠する 5 文字の文字列型 (String) の値を返してエラー コードを示します。

説明

SQL ステートメントの処理中にエラーが発生した場合に、プロバイダが返す 5 文字のエラー コードを読み取るには、SQLState プロパティを使用します。たとえば、Microsoft OLE DB Provider for ODBC を Microsoft SQL Server データベースと共に使う場合、ODBC 固有のエラー、または Microsoft SQL Server に起因するエラーに基づいて SQL 状態のエラー コードが生成されると、ODBC エラーにマップされます。これらのエラー コードは ANSI SQL 標準に対応していますが、データ ソースによっては実装方法が異なる場合があります。


Source

(PWS4)
Source — エラーの発生源のオブジェクト名またはアプリケーション名を示します。

構文

object.Source

パラメータ

object Error オブジェクトを指定します。

戻り値

オブジェクトまたはアプリケーションの名前を示す文字列型 (String) の値を返します。

説明

エラーの発生源のオブジェクト名またはアプリケーション名を調べるには、Error オブジェクトの Source プロパティを使います。これは、オブジェクトのクラス名またはプログラム ID になる場合があります。ADO のエラーの場合、プロパティ値は ADODB.ObjectName になり、ObjectName はエラーの発生源のオブジェクト名を表します。ADOX および ADO MD の場合、値はそれぞれ ADOX.ObjectName および ADOMD.ObjectName になります。

Error オブジェクトの Source プロパティ、Number プロパティ、および Description プロパティからエラー情報を得ることにより、エラーを適切に処理するためのコードを書くことができます。

Error オブジェクトの Source プロパティは読み取り専用です。


ErrorValueEnum

ADO 実行時エラーの種類を表します。

エラー番号には 3 種類の形式があります。

* 正の 10 進値
– 10進数で表された完全エラー番号の下位 2 バイト。この数値は、Visual Basic の既定のエラー メッセージ ダイアログ ボックスに表示されます。たとえば、実行時エラー ‘3707’ がその例です。
* 負の 10 進値
– 完全エラー番号を 10 進数に変換したもの。
* 16 進値
– 完全エラー番号の 16 進数表記。Windows 機能コードは 4 桁目です。ADO エラー番号の機能コードは、A です。たとえば、0x800A0E7B がその例です。

注意 OLE DB エラーは、ADO アプリケーションに渡すことができます。通常、これらの値は、Windows 機能コード 4 で表します。

定数 説明
adErrBoundToCommand 3707
-2146824581
0x800A0E7B
Command オブジェクトをソースに持つ Recordset オブジェクトの ActiveConnection プロパティを変更できません。
adErrCannotComplete 3732
-2146824556
0x800A0E94
サーバーは操作を完了できません。
adErrCantChangeConnection 3748
-2146824540
0x800A0EA4
接続が拒否されました。要求された新規接続の特性が現在使用中の特性と異なります。
adErrCantChangeProvider 3220
-2146825068
0x800A0C94
割り当てられたプロバイダは、既に使用されているものと異なります。
adErrCantConvertvalue 3724
-2146824564
0x800A0E8C
データの値がデータ オーバーフローまたは符号の不一致以外の原因で変換できませんでした。例として、変換によりデータが切り捨てられた場合が挙げられます。
adErrCantCreate 3725
-2146824563
0x800A0E8D
フィールド データ型が不明か、プロバイダが操作を実行するのに十分なリソースを持っていなかったため、データの値を設定または取得できません。
adErrCatalogNotSet 3747
-2146824541
0x800A0EA3
操作には有効な ParentCatalog が必要です。
adErrColumnNotOnThisRow 3726
-2146824562
0x800A0E8E
レコードはフィールドを含んでいません。
adErrDataConversion 3421
-2146824867
0x800A0D5D
現在の操作に対して、間違った型の値を使用しています。
adErrDataOverflow 3721
-2146824567
0x800A0E89
データの値は、フィールド データ型としては大きすぎます。
adErrDelResOutOfScope 3738
-2146824550
0x800A0E9A
削除されるオブジェクトの URL はカレント レコードの範囲外です。
adErrDenyNotSupported 3750
-2146824538
0x800A0EA6
プロバイダは共有の制限をサポートしていません。
adErrDenyTypeNotSupported 3751
-2146824537
0x800A0EA7
プロバイダは要求された共有の制限をサポートしていません。
adErrFeatureNotAvailable 3251
-2146825037
0x800A0CB3
オブジェクトまたはプロバイダは要求された操作を実行できません。
adErrFieldsUpdateFailed 3749
-2146824539
0x800A0EA5
フィールドの更新に失敗しました。詳細については、各 Field オブジェクトの Status プロパティを参照してください。
adErrIllegalOperation 3219
-2146825069
0x800A0C93
このコンテキストで操作は許可されていません。
adErrIntegrityViolation 3719
-2146824569
0x800A0E87
データの値がフィールドの整合性制約に違反しています。
adErrInTransaction 3246
-2146825042
0x800A0CAE
Connection オブジェクトはトランザクションの途中で明示的に閉じられません。
adErrInvalidArgument 3001
-2146825287
0x800A0BB9
間違った型、または許容範囲外であるか、ほかの引数と競合しています。
adErrInvalidConnection 3709
-2146824579
0x800A0E7D
この操作を実行するために接続を使用できません。このコンテキストで閉じているかあるいは無効です。
adErrInvalidParamInfo 3708
-2146824580
0x800A0E7C
Parameter オブジェクトが適切に定義されていません。矛盾した、または不完全な情報が提供されました。
adErrInvalidTransaction 3714
-2146824574
0x800A0E82
調整トランザクションが無効であるか、開始していません。
adErrInvalidURL 3729
-2146824559
0x800A0E91
URL に無効な文字が含まれています。URL が正しく入力されているか確認してください。
adErrItemNotFound 3265
-2146825023
0x800A0CC1
要求された名前、または序数に対応する項目がコレクションで見つかりません。
adErrNoCurrentRecord 3021
-2146825267
0x800A0BCD
BOF と EOF のいずれかが True になっているか、またはカレント レコードが削除されています。要求された操作には、カレント レコードが必要です。
adErrNotExecuting 3715
-2146824573
0x800A0E83
実行していない間に操作を行うことはできません。
adErrNotReentrant 3710
-2146824578
0x800A0E7E
イベント処理中に操作を行うことはできません。
adErrObjectClosed 3704
-2146824584
0x800A0E78
オブジェクトが閉じている場合は、操作は許可されません。
adErrObjectInCollection 3367
-2146824921
0x800A0D27
オブジェクトは既にコレクションに存在します。追加できません。
adErrObjectNotSet 3420
-2146824868
0x800A0D5C
オブジェクトは、もう有効ではありません。
adErrObjectOpen 3705
-2146824583
0x800A0E79
オブジェクトが開いている場合は、操作は許可されません。
adErrOpeningFile 3002
-2146825286
0x800A0BBA
ファイルを開けませんでした。
adErrOperationCancelled 3712
-2146824576
0x800A0E80
ユーザーにより操作が取り消されました。
adErrOutOfSpace 3734
-2146824554
0x800A0E96
操作を実行できません。プロバイダによって十分な格納領域が確保できません。
adErrPermissionDenied 3720
-2146824568
0x800A0E88
権限不足のためフィールドの書き込みはできません。
adErrProviderFailed 3000
-2146825288
0x800A0BB8
プロバイダは、要求された操作の実行に失敗しました。
adErrProviderNotFound 3706
-2146824582
0x800A0E7A
プロバイダが見つかりません。正しくインストールされていない可能性があります。
adErrReadFile 3003
-2146825285
0x800A0BBB
ファイルを読み取れませんでした。
adErrResourceExists 3731
-2146824557
0x800A0E93
コピーの操作を実行できません。宛先の URL によって名前を付けられたオブジェクトが既に存在します。オブジェクトを置き換えるためには adCopyOverWrite を指定してください。
adErrResourceLocked 3730
-2146824558
0x800A0E92
指定された URL によって表されたオブジェクトは 1 つ以上のほかのプロセスによってロックされています。プロセスが終了するまで待って、操作を再度実行してください。
adErrResourceOutOfScope 3735
-2146824553
0x800A0E97
ソースまたは宛先の URL がカレント レコードの範囲外です。
adErrSchemaViolation 3722
-2146824566
0x800A0E8A
データの値がデータ型またはフィールドの制約に違反しています。
adErrSignMismatch 3723
-2146824565
0x800A0E8B
データの値は符号付きですが、プロバイダによって使用されるフィールド データ型は符号なしのため、変換に失敗しました。
adErrStillConnecting 3713
-2146824575
0x800A0E81
非同期操作の保留中に、操作を行うことはできません。
adErrStillExecuting 3711
-2146824577
0x800A0E7F
非同期実行中に操作を行うことはできません。
adErrTreePermissionDenied 3728
-2146824560
0x800A0E90
ツリーまたはサブツリーにアクセスするには許可が不十分です。
adErrUnavailable 3736
-2146824552
0x800A0E98
操作の完了に失敗し、状態は利用できません。フィールドが使用できないか操作が実行されなかった可能性があります。
adErrUnsafeOperation 3716
-2146824572
0x800A0E84
このコンピュータの安全性の設定により、ほかのドメインのデータ ソースへのアクセスは禁止されています。
adErrURLDoesNotExist 3727
-2146824561
0x800A0E8F
ソース URL または宛先の URL の親が存在しません。
adErrURLNamedRowDoesNotExist 3737
-2146824551
0x800A0E99
この URL によって名前を付けられたレコードが存在しません。
adErrVolumeNotFound 3733
-2146824555
0x800A0E95
プロバイダは URL によって指定された記憶装置を見つけられません。URL が正しく入力されているか確認してください。
adErrWriteFile 3004
-2146825284
0x800A0BBC
ファイルへ書き込めませんでした。
adWrnSecurityDialog 3717
-2146824571
0x800A0E85
内部使用のために用意されています。使用しないでください。
adWrnSecurityDialogHeader 3718
-2146824570
0x800A0E86
内部使用のために用意されています。使用しないでください。

Number

(PWS4 IIS4 IIS5)
Number — Error オブジェクトを一意に識別する数値を示します。

構文

object.Number

パラメータ

object Error オブジェクトを指定します。

戻り値

ErrorValueEnum 定数のいずれかに対応する長整数型 (Long) の値を返します。

説明

発生したエラーを調べるには、Number プロパティを使います。プロパティの値は、エラー条件に対応した固有の数値です。

Errors コレクションは、16 進形式 (例: 0x80004005) または長整数型 (例: 2147467259) で HRESULT を返します。これらの HRESULT は、OLE DB や場合によっては OLE 自体など、基になるコンポーネントから生成されます。


NativeError

(PWS4 IIS4 IIS5)
NativeError — 特定の Error オブジェクトの、プロバイダ固有のエラー コードを示します。

構文

object.NativeError

パラメータ

object Error オブジェクトの名前を指定します。

戻り値

エラー コードを示す長整数型 (Long) の値を返します。

説明

NativeError プロパティを使って、特定の Error オブジェクトの、データベース固有のエラー情報を取得します。たとえば、Microsoft ODBC Provider for OLE DB と Microsoft SQL Server データベースを使う場合、SQL Server から送信されたネイティブ エラー コードは、ODBC と ODBC Provider を経由して ADO の NativeError プロパティに渡されます。


HelpFile

(PWS4 IIS4 IIS5)
HelpFile — Error オブジェクトに関連するヘルプ ファイルおよびヘルプ トピックを示します。

構文

object.HelpFile

パラメータ

object Error オブジェクを指定します。

戻り値

ヘルプ ファイルへの完全なパスを示す文字列型 (String) の値を返します。

説明

該当するヘルプ トピックがない場合、HelpContext プロパティは 0 を返し、HelpFile プロパティは長さ 0 の文字列 (“”) を返します。


HelpContext

(PWS4 IIS4 IIS5)
HelpContext — Error オブジェクトに関連するヘルプ ファイルおよびヘルプ トピックを示します。

構文

object.HelpContext

パラメータ

object Error オブジェクトの名前を指定します。

戻り値

ヘルプ ファイルのトピックのコンテキスト ID を長整数型 (Long) の値で返します。

説明

HelpFile プロパティでヘルプ ファイルが指定されている場合、HelpContext プロパティを使って特定のヘルプ トピックを自動的に表示できます。


Description

(PWS4 IIS4 IIS5)
Description — Error オブジェクトを説明します。

構文

object.Description

パラメータ

object Error オブジェクトの名前を指定します。

戻り値

エラーの内容を表す文字列型 (String) を返します。

説明

エラーの簡単な説明を得るには、Description プロパティを使います。プログラムで対処できない、あるいは処理をすることが望ましくないエラーは、このプロパティの内容を表示してユーザーに警告します。文字列は、ADO またはプロバイダから返されます。

エラー テキストは、プロバイダから ADO に渡されます。ADO は、受け取ったプロバイダ エラーまたは警告ごとに Error オブジェクトを Errors コレクションに追加します。プロバイダが渡すエラーを調べるには、Errors コレクションを列挙します。


Errorオブジェクト

Errorオブジェクト

プロバイダを含む単一の操作に関連して発生した、データ アクセス エラーの詳細情報を格納しています。

* Description
* HelpContext
* HelpFile
* NativeError
* Number
* Source
* SQLState