CommitTrans

(PWS4 IIS4 IIS5)
CommitTrans — べての変更を保存して現在のトランザクションを終了します。新規トランザクションを開始する場合もあります。

設定値と戻り値

プロバイダで使用可能なデータベース名を評価する文字列型 (String) の値を設定します。また、値の取得も可能です。

説明

CommitTrans メソッドを呼び出すと、最後に開いたトランザクションのみを操作します。さらに上のレベルのトランザクションを処理するには、カレント トランザクションを閉じるか、またはロール バックする必要があります。

CommitTrans メソッドを呼び出すと、その接続上で開いているトランザクションに加えた変更が保存され、トランザクションが終了します。


Close

(PWS4 IIS4 IIS5)
Close — 開いているオブジェクトおよびそれに従属するすべてのオブジェクトを閉じます。

object.Close

説明

Close メソッドを使って、Connection オブジェクト、Record オブジェクト、Recordset オブジェクト、または Stream オブジェクトを閉じ、関連するすべてのシステムリソースを解放します。オブジェクトを閉じてもメモリからは削除されず、プロパティ設定を変更してもう一度開くことができます。メモリからオブジェクトを完全に削除するには、オブジェクトを閉じて、オブジェクト変数を Nothing (Visual Basic の場合) に設定します。

Close メソッドを使って Connection オブジェクトを閉じると、その接続に関連するアクティブな Recordset オブジェクトもすべて閉じます。Connection オブジェクトに関連する Command オブジェクトはそのまま維持されますが、その ActiveConnection プロパティが Nothing に設定されると、Connection オブジェクトとの関連はなくなります。また、Command オブジェクトの Parameters コレクション内のプロバイダに定義されたパラメータはすべてクリアされます。

もう一度 Open メソッドを呼び出すと、同じまたは異なるデータ ソースへの接続が再度確立されます。Connection オブジェクトが閉じているときに、データ ソースへの接続を必要とするメソッドを呼び出すと、エラーが発生します。

接続上で Recordset オブジェクトを開いたまま Connection オブジェクトを閉じると、すべての Recordset オブジェクトの保留中の変更がすべてロール バックされます。トランザクションの処理中に Close メソッドを呼び出して明示的に Connection オブジェクトを閉じると、エラーが発生します。トランザクションの処理中に Connection オブジェクトが参照できない状態になると、ADO によりトランザクションが自動的にロール バックされます。


Cancel

(PWS4 IIS4 IIS5)
Cancel — 非同期メソッド呼び出しのうち、保留中のものの実行をキャンセルします。

設定値と戻り値

Cancel メソッドを使って、非同期メソッド (adAsyncConnect、adAsyncExecute、または adAsyncFetch のオプションを指定して呼び出すメソッド) の呼び出しの実行を中止します。

説明

次の表は、各種のオブジェクトで Cancel メソッドを使用したときに中止される操作です。

object に指定するオブジェクト 最後の非同期呼び出しが中止されるメソッド
Command Execute
Connection Execute または Open
Record CopyRecord、DeleteRecord、MoveRecord、または Open
Recordset Open
Stream Open

BeginTrans

(PWS4 IIS4 IIS5)
BeginTrans — 新規トランザクションを開始します。

戻り値

BeginTrans は、トランザクションのネスト レベルを示す長整数型 (Long) の変数を返す関数として呼び出すことができます。

説明

BeginTrans メソッドを呼び出すと、CommitTrans または RollbackTrans メソッドを呼び出してトランザクションを終了するまで、変更は実行されません。

ネストされたトランザクションをサポートしているプロバイダの場合、開いているトランザクションで BeginTrans メソッドを呼び出すと、ネストされた新規トランザクションが開始されます。戻り値は、ネストのレベルを示します。戻り値 “1” はトップレベルのトランザクション (ほかのトランザクション内でネストしていないトランザクション)、”2″ はセカンド レベルのトランザクション (トップ レベルのトランザクション内でネストしているトランザクション) が開いたことを示します (“3” 以下も同様です)。


Version

(PWS4 IIS4 IIS5)
Versione — バージョンを示す長整数型 (Long) を返します。

説明

ADO 実装のバージョン番号を返すには、Version プロパティを使います。

プロバイダのバージョンは、Properties コレクションのダイナミック プロパティとして使用することができます。


State

(PWS4 IIS4 IIS5)
State — 対象になるすべてのオブジェクトについて、そのオブジェクトが開いているか、または閉じているかを示します。

object.State

戻り値

ObjectStateEnum 値となる長整数型 (Long) の値を返します。既定値は adStateClosed です。

説明

State プロパティを使えば、オブジェクトの現在の状態をいつでも調べることができます。

オブジェクトの State プロパティの値は組み合わせることができます。たとえば、ステートメントが実行中のときは、プロパティの値は adStateOpen と adStateExecuting の組み合わせになります。

State プロパティは読み取り専用です。


Provider

(PWS4 IIS4 IIS5)
Provider — Connection オブジェクトのプロバイダ名を示します。

設定値と戻り値

プロバイダ名を示す文字列型 (String) の値を設定します。また、値の取得も可能です。

説明

接続用のプロバイダ名を設定または取得するには、Provider プロパティを使います。このプロパティは、ConnectionString プロパティまたは Open メソッドの ConnectionString 引数の内容によって設定することもできます。ただし、Open メソッドの呼び出し中に 1 つ以上の場所でプロバイダを指定すると、予期しない結果が生じる可能性があります。プロバイダが指定されない場合、プロパティは既定値である MSDASQL (Microsoft OLE DB Provider for ODBC) になります。

Provider プロパティは、接続が閉じている場合は読み取り/書き込み可能になり、接続が開いている場合は読み取り専用になります。設定値は、Connection オブジェクトを開くか、Connection オブジェクトの Properties コレクションにアクセスするまで有効になりません。設定が無効な場合、エラーが発生します。


Mode

(PWS4 IIS4 IIS5)
Mode — Connection オブジェクト、Record オブジェクト、または Stream オブジェクトで使用可能なデータ変更権限を示します。

設定値と戻り値

ConnectModeEnum の値を設定します。また、値の取得も可能です。Connection の既定値は adModeUnknown です。Record オブジェクトの既定値は adModeRead です。基になるソースに関連付けられている Stream (URL により、ソース、または Record の既定 Stream として開かれたもの) の既定値は、adModeRead です。基になるソースに関連付けられていない (メモリ内でインスタンス作成された) Stream の既定値は、adModeUnknown です。

説明

現在の接続でプロバイダが使用しているアクセス権は、Mode プロパティを使って設定または取得します。Mode プロパティは、Connection オブジェクトが閉じている場合のみ設定できます。

Stream オブジェクトでは、アクセス モードを指定しない場合、Stream オブジェクトを開くときに使うソースのモードが継承されます。たとえば、Record オブジェクトから Stream を開くと、既定では Record と同じモードで開きます。

このプロパティは、オブジェクトが閉じているときは読み取り/書き込み可能になり、オブジェクトが開いているときは読み取り専用になります。

RDS での使用 クライアント側の Connection オブジェクトで使う場合、Mode プロパティは adModeUnknown にのみ設定できます。


IsolationLevel

(PWS4 IIS4 IIS5)
IsolationLevel — Connection オブジェクトの分離レベルを示します。

設定値と戻り値

プロバイダで使用可能なデータベース名を評価する文字列型 (String) の値を設定します。また、値の取得も可能です。

説明

IsolationLevel プロパティでは、Connection オブジェクトの分離レベルを設定します。設定値は、次に BeginTrans メソッドを呼び出すまで有効になりません。要求した分離レベルが使えない場合、プロバイダはその次に高い分離レベルを返します。

IsolationLevel プロパティは読み取り/書き込み可能になっています。

RDS での使用 クライアント側の Connection オブジェクトで使う場合、IsolationLevel プロパティは adXactUnspecified にのみ設定できます。

ユーザーは、クライアント側のキャッシュ上の接続されていない Recordset オブジェクトで作業するため、マルチユーザーの場合は問題になることがあります。たとえば、2 人のユーザーが同じレコードを更新しようとした際、RDS は単純に先に操作を行ったユーザーの更新を受け付けます。2 番目のユーザーの更新要求はエラーになって失敗します。


DefaultDatabase

(PWS4 IIS4 IIS5)
DefaultDatabase — Connection オブジェクトの既定のデータベースを示します。

設定値と戻り値

プロバイダで使用可能なデータベース名を評価する文字列型 (String) の値を設定します。また、値の取得も可能です。

説明

特定の Connection オブジェクトの既定のデータベース名を設定または取得するには、DefaultDatabase プロパティを使います。

既定のデータベースがある場合、そのデータベース上のオブジェクトにアクセスする SQL 文が不適切な場合があります。DefaultDatabase プロパティで指定されたデータベース以外のデータベース上のオブジェクトにアクセスするには、オブジェクト名を目的のデータベース名で修飾する必要があります。接続時に、プロバイダは DefaultDatabase プロパティに既定のデータベース情報を書き込みます。プロバイダの中には接続時に 1 つのデータベースしかアクセスできないものがあり、その場合、DefaultDatabase プロパティは変更できません。

データ ソースとプロバイダによっては、この機能をサポートせず、エラーまたは空文字列を返す場合があります。

RDS での使用 このプロパティは、クライアント側の Connection オブジェクトでは使用できません。