CursorLocation

(PWS4 IIS4 IIS5)
CursorLocation — カーソル サービスの場所を示します。

設定値と戻り値

CursorLocationEnum 値のいずれか 1 つに設定可能な長整数型 (Long) の値を設定します。また、値の取得も可能です。

説明

このプロパティで、プロバイダにアクセス可能なさまざまなカーソル ライブラリの中からカーソル サービスを選択します。通常は、クライアント側カーソル ライブラリ、またはサーバー側カーソル ライブラリから選択します。

このプロパティ設定は、プロパティが設定された後に確立された接続のみに作用します。CursorLocation プロパティを変更しても既存の接続には影響しません。

Execute メソッドが返すカーソルは、この設定を継承します。Recordset オブジェクトは関連付けられた接続からこの設定を自動的に継承します。

このプロパティは、Connection または閉じている Recordset 上では読み取り/書き込み可能で、開いている Recordset 上では読み取り専用です。

RDS での使用 クライアント側の Recordset オブジェクトまたは Connection オブジェクトで使う場合、CursorLocation プロパティは adUseClient にのみ設定できます。


ConnectionTimeout

(PWS4 IIS4 IIS5)
ConnectionTimeout — 接続操作を中止して、エラーを発生させるまでの待機時間を示します。

設定値と戻り値

接続が開くまでの待機時間を秒単位で示す長整数型 (Long) の値を設定します。また、値の取得も可能です。既定値は 15 です。

説明

C ネットワーク トラフィックやサーバーの過度の使用が原因で接続に時間がかかる場合、接続を中止する必要があります。この場合は Connection オブジェクトで ConnectionTimeout プロパティを使用します。接続が確立される前に ConnectionTimeout プロパティで設定した時間が経過した場合、エラーが発生して接続が取り消されます。このプロパティに 0 を設定した場合は、接続が確立されるまで無限に待機します。コードを書き込むプロバイダが、ConnectionTimeout 機能をサポートしていることを確認してください。

接続が閉じている場合、ConnectionTimeout プロパティは読み取り/書き込み可能になっています。接続が開いている場合は読み取り専用になります。


ConnectionString

(PWS4 IIS4 IIS5)
ConnectionString — データ ソースとの接続に必要な情報を示します。

設定値と戻り値

文字列型 (String) の値を設定します。また、値の取得も可能です。

説明

ConnectionString プロパティを使って、セミコロンで区切られた一連の argument = value ステートメントを含む詳細な接続文字列を渡してデータ ソースを指定します。

ADO は ConnectionString プロパティで 5 種類の引数をサポートしています。その他の引数は ADO で処理されずに直接プロバイダに渡されます。ADO がサポートする引数を次に示します。

パラメータ

Provider 接続用のプロバイダ名を指定します。
File Name 設定済みの接続情報を格納したプロバイダ固有のファイル (永続データ ソース オブジェクトなど) の名前を指定します。
Remote Provider クライアント側の接続を開く際に使用するプロバイダ名を指定します。(RDS のみ。)
Remote Server クライアント側の接続を開く際に使う、サーバーのパス名を指定します。(RDS のみ。)
URL ファイルやディレクトリなどのリソースを識別する絶対 URL として接続文字列を指定します。

ConnectionString プロパティは、Open メソッドの ConnectionString 引数に使用された値を自動的に継承します。したがって、Open メソッドの呼び出し中に現在の ConnectionString プロパティを上書きすることができます。

File Name 引数により関連のあるプロバイダが呼び出されるため、Provider 引数と File Name 引数の両方を渡すことはできません。

接続が閉じている場合の ConnectionString プロパティは読み取り/書き込み可能になっていますが、接続が開いている場合は読み取り専用になります。

ConnectionString プロパティで引数が重複しても無視されます。引数では、最後のインスタンスが適用されます。

RDS での使用 クライアント側の Connection オブジェクトで使う場合、ConnectionString プロパティに指定できるのは Remote Provider パラメータと Remote Server パラメータだけです。


CommandTimeout

(PWS4 IIS4 IIS5)
CommandTimeout — 接続操作を中止して、エラーを発生させるまでの待機時間を示します。

設定値と戻り値

接続が開くまでの待機時間を秒単位で示す長整数型 (Long) の値を設定します。また、値の取得も可能です。既定値は 15 です。

説明

ネットワーク トラフィックやサーバーの過度の使用が原因で接続に時間がかかる場合、接続を中止する必要があります。この場合は Connection オブジェクトで ConnectionTimeout プロパティを使用します。接続が確立される前に ConnectionTimeout プロパティで設定した時間が経過した場合、エラーが発生して接続が取り消されます。このプロパティに 0 を設定した場合は、接続が確立されるまで無限に待機します。コードを書き込むプロバイダが、ConnectionTimeout 機能をサポートしていることを確認してください。

接続が閉じている場合、ConnectionTimeout プロパティは読み取り/書き込み可能になっています。接続が開いている場合は読み取り専用になります。

CommandTimeout(Command オブジェクト) も参照ください。


Attributes

(PWS4 IIS4 IIS5)
Attributes — オブジェクトの 1 つ以上の特性を示します。

設定値と戻り値

長整数型 (Long) の値を設定します。また、値の取得も可能です。

Connection オブジェクトの場合、Attributes プロパティは読み取り/書き込み可能で、その値は 1 つ以上の XactAttributeEnum 値の和になります。既定値は 0 です。

Parameter オブジェクトの場合、Attributes プロパティは読み取り/書き込み可能で、その値は 1 つ以上の ParameterAttributesEnum 値の和になります。既定値は adParamSigned です。

Field オブジェクトの場合、Attributes プロパティは 1 つ以上の FieldAttributeEnum 値の和になります。通常は読み取り専用ですが、Record の Fields コレクションに追加された新規 Field オブジェクトの場合、Field の Value プロパティが指定されていて、データ プロバイダが Fields コレクションの Update メソッドを呼び出して新規 Field の追加に成功した場合に限り、Attributes は読み取り/書き込み可能になります。

Property オブジェクトの場合、Attributes プロパティは読み取り専用で、その値は、1 つ以上の PropertyAttributesEnum 値の和になります。

説明

Connection オブジェクト、Parameter オブジェクト、Field オブジェクト、または Property オブジェクトの特性の設定と取得には、Attributes プロパティを使います。

複数の属性を設定する場合、該当する定数の和を設定することができます。同時に設定できない定数の和をプロパティ値に設定すると、エラーが発生します。

RDS での使用 このプロパティは、クライアント側の Connection オブジェクトでは使用できません。


Connectionオブジェクト

データ ソースへの接続を表します。

* Attributes
* CommandTimeout
* ConnectionString
* ConnectionTimeout
* CursorLocation
* DefaultDatabase
* IsolationLevel
* Mode
* Provider
* State
* Version
* BeginTrans
* Cancel
* Close
* CommitTrans
* Execute
* Open
* OpenSchema
* RollbackTrans


Execute

(PWS4 IIS4 IIS5)
Execute — CommandText プロパティまたは CommandStream プロパティで指定されたクエリ、SQL ステートメント、またはストアド プロシージャを実行します。

戻り値

Recordset オブジェクトへの参照、ストリーム、または Nothing を返します。

説明

Command オブジェクトで Execute メソッドを使用すると、オブジェクトの CommandText プロパティまたは CommandStream プロパティで指定したクエリが実行されます。

結果は Recordset に返される (既定) か、バイナリ情報のストリームとして返されます。バイナリストリームを取得するには、Options に adExecuteStream を指定し、Command.Properties(“Output Stream”) を設定してストリームを与えます。結果を受け取るには、ADO Stream オブジェクト、または IIS Response オブジェクトなどの別のストリーム オブジェクトを指定することができます。adExecuteStream が指定されている Execute を呼び出す前にストリームが指定されなかった場合は、エラーが発生します。Execute から値が返されるときのストリームの位置は、プロバイダによって決まっています。

結果を返すことが目的ではないコマンド (SQL UPDATE クエリなど) では、プロバイダは Nothing を返します。いくつかのアプリケーション言語では、Recordset が必要とされない場合に、この戻り値を無視できます。

Execute では、CommandType が adCmdStoredProc、adCmdTable、または adCmdTableDirect のときに CommandStream に値を指定すると、エラーが発生します。

クエリにパラメータが存在する場合、Execute メソッドの呼び出し時にパラメータ値を渡して置き換えない限り、Command オブジェクトの現在のパラメータ値が使用されます。Execute メソッドを呼び出す際に、パラメータのいくつかの新しい値を省略して、パラメータのサブセットを上書きすることができます。パラメータを指定する順番は、メソッドで渡される順番と同じです。たとえば、4 つまたはそれ以上のパラメータがあり、1 番目と 4 番目のパラメータのみに新しい値を渡すには、Parameters 引数に、Array(var1,,,var4) のように指定します。


CreateParameter

(PWS4 IIS4 IIS5)
CreateParameter — 指定したプロパティを使って新規 Parameter オブジェクトを作成します。

Set parameter = command.CreateParameter (Name, Type, Direction, Size, Value)

戻り値

Parameter オブジェクトを返します。

パラメータ

Name 省略可能です。Parameter オブジェクト名を含む文字列型 (String) の値を指定します。
Type 省略可能です。Parameter オブジェクトのデータ型を DataTypeEnum 値で指定します。
Direction 省略可能です。Parameter オブジェクトのデータ型を ParameterDirectionEnum 値で指定します。
Size 省略可能です。パラメータ値の最大長を文字数またはバイト数で指定する長整数型 (Long) の値を指定します。
Value 省略可能です。Parameter オブジェクトの値を指定するバリアント型 (Variant) の値を指定します。

説明

CreateParameter メソッドを使って、名前、種類、方向、サイズ、および値を指定して新規 Parameter オブジェクトを作成します。引数に指定した値は、対応する Parameter プロパティに書き込まれます。

このメソッドを実行しても、Parameter オブジェクトは、Command オブジェクトの Parameters コレクションに自動的に追加されません。このため、追加のプロパティを設定することができます。Parameter オブジェクトをコレクションに追加するときに、プロパティ値の妥当性が確認されます。

Type 引数で可変長データ型を指定した場合、Parameters コレクションにオブジェクトを追加する前に、Size 引数を引き渡すか、または Parameter オブジェクトの Size プロパティを設定する必要があります。それ以外の場合はエラーが発生します。

Type 引数に数値型 (adNumeric または adDecimal) を指定する場合は、同時に NumericScale と Precision の各プロパティも設定する必要があります。


Cancel

(PWS4 IIS4 IIS5)
Cancel — 非同期メソッド呼び出しのうち、保留中のものの実行をキャンセルします。

設定値と戻り値

Cancel メソッドを使って、非同期メソッド (adAsyncConnect、adAsyncExecute、または adAsyncFetch のオプションを指定して呼び出すメソッド) の呼び出しの実行を中止します。

説明

次の表は、各種のオブジェクトで Cancel メソッドを使用したときに中止される操作です。

object に指定するオブジェクト 最後の非同期呼び出しが中止されるメソッド
Command Execute
Connection Execute または Open
Record CopyRecord、DeleteRecord、MoveRecord、または Open
Recordset Open
Stream Open

State

(PWS4 IIS4 IIS5)
State — 対象になるすべてのオブジェクトについて、そのオブジェクトが開いているか、または閉じているかを示します。

object.State

戻り値

ObjectStateEnum 値となる長整数型 (Long) の値を返します。既定値は adStateClosed です。

説明

State プロパティを使えば、オブジェクトの現在の状態をいつでも調べることができます。

オブジェクトの State プロパティの値は組み合わせることができます。たとえば、ステートメントが実行中のときは、プロパティの値は adStateOpen と adStateExecuting の組み合わせになります。

State プロパティは読み取り専用です。